気
「気」ってなんなんですかと質問を受けることがある。
「気」とは生命エネルギーで、必要なものを集めてくる凝集力ですとお答えしてはいるが、「気」というものを言葉で説明しようとすると大変難しいし、よく分からない。
ところが愉気を受けた人はそんな質問はしない。
実際にカラダで気を感じ、心身の変化が起こるためだ。
相手に「気」を通すことを「愉気」というが、言い換えると相手に「注意」を向けることでもあり、「意識」を向けることでもある。
注意を相手に向けるだけでいろんなことが伝わってくる。
私がその何かを意識しだしたのは初めて恋愛をした時、会うとその日に彼女が体験したこと、楽しかったこと、嫌なことなどが黙っていてもこちらに伝わってくる、流れ込んでくるという体験だった。
言葉以前に伝わってくるこれは何だろうと。
「気」が充ちてきたかどうかはカラダで感じることができる。
好きな異性に見つめられたり、声を掛けられただけで元気が出てきたことはないだろうか。
TV番組で憧れの人に会わせるサプライズ企画があるが、20年来の木村拓哉の大ファンである女性は彼に会えたときに飛び跳ねだして全身で喜びを爆発させていた。
そのエネルギーはどこから来たのだろう。
「憧れの異性」に会えたことで彼女の中から爆発的に発生したものだ。
エネルギーを呼び起こして目を輝かせて生きていけるかどうかは、自発的に動いているかどうかにかかっている。
そのエネルギーを呼び起こせれば、みんな元気になっていく。
そのエネルギーは自分の中から湧き上がってきたものでなければ役に立たない。
自発的かどうかが鍵だ。
意識的に生活をしていない、気の世界の住人である赤ちゃんや犬などは「愉気」を受けると如実に変化するし、犬などは体調が悪いときは「愉気」をねだってくる。
赤ちゃんの背中に手を当てると、なんの訓練もしていない人でも、その気配の濃淡がわかる。
気が一番出ている処は目だが、彼氏に夢中な女性の目はごまかし様がないほど気が出ていて輝いている。
勢いがあり、気が一番旺盛な状態とは、自発的な要求に従って行動しているかどうかが鍵だ。